叔父

まだ身長が140cmちょっとだった頃。初めて1人で、片道2時間の電車に乗り叔父の家に遊びに行きました。小学校5・6年生ぐらいだったでしょうか。すごく不安だったので、ポケットにウォークマンを入れ、カセットの両面いっぱいに録音したサザンを聴きながら、乗り換えのメモを何度も見返し、ドキドキしながら行ったことを覚えています。
叔父のマンションは生駒の山が見渡せるマンションの高層階で、そこにはおばあちゃんやおばさんもいて、とても楽しい場所でした。何日か泊まり、サイクルスポーツセンターに連れて行ってもらったり、花園のラグビー場へ連れて行ってもらったりしました。ラグビーのルールや楽しみ方は、全部ラグビー好きだった叔父から教えてもらいました。車のサイドブレーキを、生まれて初めて引かせてもらったのも叔父でした。(笑)
叔父は昨日、他界しました。中学に入った頃から、遊びに行くことも話すこともなくなってしまい、それ以来会うことがなかったのですが、去年撮ったという遺影の写真にはその頃とほとんど変わらない、とても優しい表情の叔父がいました。見た途端、懐かしい思い出がたくさんよみがえってきました。
最後に「ありがとうございました。」と言えて、本当によかったです。


往復の電車の中で、久し振りに両親とゆっくり話をしました。初めて知るような父の兄弟の話がたくさん聞けました。今になったからこそ話せることも多いようで、とても興味深かったです。
帰りの電車で、父が「わしの葬式のときには、」と話してくれました。音楽葬がいいらしいのですが、ぜひ「そんなん、いつの歌やねん」と言われるぐらい、まだまだ長生きしてほしいと思っています。
そう言えば、子どもの頃に家族で叔父の家に遊びに行った帰り道、高速道路沿いのマンションの屋上にバヤリースの大きな缶がありました。あれは、もうなくなってしまったのかなぁ。